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滋賀路をゆく その10 近江八幡1(ヴォーリズ建築01)

彦根から電車に乗って20分余り、琵琶湖は続くよどこまでもって感じで、これはもう海ですよ。あらためてその大きさを実感しながら、今回の旅の最終目的地近江八幡に正午前に到着しました。
近江八幡の街並が保存されているエリアまでは駅から徒歩で30分弱ということだったので、日頃の運動不足解消のために歩いて向かいました。
途中、「逢味庵」さんで昼食をとり、まずは13時の八幡堀巡りまでの時間まずヴォーリズ設計の旧八幡郵便局へ向かった。
ご存知のように近江八幡といえばヴォーリズ建築で建物も集中して多く残っている有名な場所である。ヴォーリズは国内外で1600棟を超える建築を設計したという。(これはちょっとビックリする数字ですね)
ヴォーリズ建築を見て歩くことは今回の目的の一つでもありました。
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この旧八幡郵便局は90年近く前の1921年(大正10年)に建てられた建物で一粒の会の手によって保存運動がなされ、原設計の正面ファサードが復元されました。
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見学は無料ですが、近江八幡に残るヴォーリズ建築マップを購入し、またこの旧八幡郵便局の保存運動の冊子も購入しました。(ともに200円でした)
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こうした建物を保存して行くというのはとても大切なことですが、とても大変なことだと思います。すべてしっかりと修繕できればいいのですが、資金的な面も大変でしょうし、それを維持管理していくことも大変苦労することだと思う。
ただ自分の住む町に残したいと思う建物があるかないかを考えた時、ないよりはあった方がやっぱりいいし、残して行きたいと思われる建物を設計していかなくてはといつも感じている。
その点、この近江八幡の一つのアイデンティティとしてヴォーリズ建築があるということはとても幸せなことでもあると思う。
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2階には4枚のパネルにヴォーリズの住宅に関する言葉が紹介されていました。
住宅建築の五つの目的
第一:生命の保護及び安全
第二:安楽
第三:個性の発展、或は家庭の秩序を正しくする
第四:健康
第五:人種の発展
(ヴォーリズ著「吾家の設計」より)

また大正時代としては最先端技術であった二重床による床下配線ピットやおがくずを敷き詰めた遮音床、またトップライトなど建築的に見ても随所にいろいろ工夫がされている建物でもあります。
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まだ完全に修繕が終わってはない部分もあり、傷んでいるところも見られましたが、今後も大切に保存して行ってほしいですね。

さて時間もそろそろ13時近くなってきたので八幡堀巡りの船に乗るためにかわらミュージアム前の乗船場に向かいました。

つづく....。


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by zucky67 | 2010-01-09 22:12 | 旅行

design studio bAOBab 鈴木のBLOG さいたま市で住宅を中心に手掛けている設計事務所です。住まいや建築、日々感じること、自分なりのプチハッピーライフを書き綴っています。


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