本棚の一冊 020 三浦しをん
2010年 01月 26日
三浦しをんさんの本はこれが初めて。
宮崎駿氏も推薦する本。
内容は高校を卒業したばかりの主人公が山奥でひょんなことから林業の研修を受け、そこで経験するさまざまことを通じて成長して行く様を描いたもの。
今の日本では林業は衰退している分野でもあり、とてもハードな職業の一つ。日本の国土面積の2/3は森林が占め、世界でも有数の森林大国なのですが、その資源が有効に使われていない現状があります。当然のことながら国産材を利用して木造の家を建てて行こうと思えば同時に林業振興もはからなくてなならない。この本を読むと林業の一部を垣間みることができ、実際とは違う部分もあるとは思うが、一般の人が林業を知るきっかけにはなると感じた。
都会暮らしと田舎暮らし。
人としてどちらがいいということは本人が決めることだとは思うけれど、人が生活する場所によって、その人の生き方っていうのも当然変化して行くものだし、またつきあう人たちによっても人間性っていうのも変わって行くんじゃないかと思う。人と人、人と場所という関係性の中で何を感じて生きて行くかということも考えさせてくれる本ですね。
しかし小説とはいえ、林業に目を向けたことでいろいろと考えさせてくれる内容でしたし、そういいながらも堅苦しいものではなく、とてもおもしろおかしくユーモラスたっぷりのものでした。
一度手に取ってみてください。おすすめの本です。
最近、こんな生活もいいかなって思うようになったのは年齢のせいかぁ?
二人の造家師が住まいを提案する design studio bAOBab
by zucky67
| 2010-01-26 22:31
| 本