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福島〜宮城〜岩手の旅 その4 せんだいメディアテーク


さて泉ビレジをあとに泉中央駅から勾当台公園まで地下鉄に乗り、向かったのはせんだいメディアテーク。伊東豊雄さんの設計。
以前から見てみたい建築の一つでした。
今から10年以上前に行なわれた設計コンペで伊東さんの案が採用されて、2000年に竣工した建物。
コンペの際のインパクトは結構あったと記憶しています。

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着いたのは結構暗くなり始めていた時間。ファサードのダブルスキンのガラスには前面道路のケヤキが映り込んでいたのがしばらくして周囲が暗くなるとチューブと床板が浮かび上がってきました。

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1階はオープンスクエアという約300席程のホールとしての機能をなすマルチスペースやカフェ、そしてミュージアムショップがあり、市民が気軽に立ち寄れる雰囲気。

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2階は会議室や託児室があり、3階から4階は図書館。
雰囲気はいいのですが、本を読むには少し照明が暗く感じました。
天井の高い図書館もいいですね。

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5階〜6階はギャラリーになっていて、7階には180席のシアターや会議室があります。

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構造体のチューブはエレベーターシャフト、階段室、設備配管などに利用されていて意匠、構造が際立つ建築の中にあって設備が上手くデザインの中に組み込まれています。

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チューブはヒューマンスケールからすると少しごつく感じました。またコンペ時の模型のようなしなやかさや軽快さまでは実際の建築では表現しきれていないようにも感じられましたが、この建物がここに建っていることが感心してしまいました。

訪れた時も数多くの市民の方が利用されていました。
単なる箱としての施設ではなく、建築として意味のあるものが仙台という地方都市に建っていて、市民に受け入れられ、活用されていることがすばらしいことです。

建築は時に建築家の独りよがり的なデザインのものも見受けられます。また長い時間の中を生き続けて行くものだし、スケールが大きくなればなるほどその都市のシンボル的存在にもなります。コストをかけたわりには結果的に短命に終わるものも少なくありません。
使ってもらう人に愛されなければ建築ではなく、アートになってしまう。

このせんだいメディアテークを見て、図面を描くのが大変だったろうなと思ったし、それ以上に現場はもっと大変だったに違いないと思った。
どの建物でもそうですが、いくら図面で表現出来ても実際造れなかったらその図面は絵に描いた餅です。
しかし可能性へのチャレンジする精神はやはり見習いたい部分でもあるし、それによって技術も進歩して行く。

日々自分自身にも言い聞かせています。

せんだいメディアテークをあとにぷらぷらとホテルまで歩いて行きました。
夕食はやはり牛タンをいただきました。

さて次回は平泉へと向かう旅です。

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by zucky67 | 2008-12-11 14:55 | 旅行

design studio bAOBab 鈴木のBLOG さいたま市で住宅を中心に手掛けている設計事務所です。住まいや建築、日々感じること、自分なりのプチハッピーライフを書き綴っています。


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